ウッドデッキ

業者に頼むととてつもなく高いので自作しました。
とは言っても、良い木を使えばそれなりの値段になります。
今回は、最も安い2×4材。さて、どのくらいもつのだろうか?

 

作り方

使用する木材には、あらかじめ防腐剤を塗っておく。
組んでからでは塗れない場所も出てきます。

まずは、基礎から。
直径30cmくらいの穴を掘り、そこに砕石を入れて突き固める。
突くのに使用したのは、新築のときに余った角材に持ち手をつけた簡単なもの。
穴の数は10箇所。四隅。その間に4つと、真ん中に2つ。
四隅は30cmほど少し内側にした。
というのも家の基礎近くをあまり掘り返したくなかったため。
真ん中を2つにしたのは、なるべく加重を分散させるため。
そのうえに束石を置く。
このときに、長い角材を使用して水平を出したがこれが大変だった。
低いところに砕石を入れて突いて、また水平を測って・・・。
間違って高くしすぎるとまた大変。
考えてみれば、調整するのは位置だけにして
水平は、束石の上に立てる角材の長さで調整するほうがいいと思う。
ここまでで、しっかり直角と、水平を出していれば後は結構トントンと進む。

土台と、束石の配置
青い丸が束石部分。

ここまで作業したあたりで、デッキ下の地面をならす。
その上にマルチを敷いて、砂利で抑える。

次に土台。
束石の上に角材を立てる。
土台角材の長さが4000mmなので、360mmカットしたものがある。
不足分は、新築時に余った角材で防腐剤が塗ってある物を使用した。
この角材の長さで、ウッドデッキの高さが決まる。
うちは、家の床面と同じ高さにした。
その他に、窓サッシの下とか、水切りの下とか。
角材の切り口には、忘れずに防腐剤を塗る。
そして、束石についている羽子板の穴の高さにあわせて、ドリルで穴を開ける。
今回は、太さ12mm。
太いドリルの歯は高いのだけれど、これも100円ショップに売っている。
つくりが簡単で、作業性が悪いが、穴は10箇所だけ。
束石の真ん中には窪みがあるが、角材を加工するのは面倒なので使わない。
水がたまると木材が腐るかもしれないのでモルタルで埋めておいた。
そして、角材と束石をボルトで止める。
多少見栄えにも考慮して、
羽子板が角材の内側に来るように(外から見えないように)
ボルトの頭が外側になるように(ナットが外から見えないように)
ボルトの材質はステンレスにすると高いので気にせずに安いものを使用したが
2年経っても特に問題なし。

土台部分 裏側

次に角材の上に土台を渡す。
そして、L型金具で固定。
L型金具一つだと安定しないのだが、他の足は向きを変えて固定することによって安定する。

他の足は、反対側に金具を取り付ける

土台の上に下地として2×4材を渡す。約450mm間隔。
今回は、デッキの床が4分割して外れるようにしたので
この材木は土台には固定しない。
その上に床材を張っていく。
床材も同じく2×4材。かなりがっちりした感じになる。
床材は、1×4材でも十分。ただ、下地が450mm間隔だと少したわむ感じがする。
それがいやなら、下地は300mm間隔くらいに入れるとよい。

張り方は、木材の切り口を見て心材の方を上にする。
(年輪が、傘ではなくて、おわんの様に見える向き。)
木材は時が経つと、歪みます。
芯よりも周辺のほうが収縮するので、
辺材を上にすると雨水が溜まります。
また、無理やり歪まないように打ち付けて置くと、
ひび割れが全体に走ってしまいます。
節があったりして見栄えが悪くても、それを気にせずに心材を上にしましょう。
(と思っていましたが、結局数年もすると、
どちらも場合も紫外線に当たる表面が収縮し、ひび割れて、雨が溜まるし、染み込むし、腐ります。
よって大差ないので、見栄えのみ気にしてOK。)

床材は6mmの間隔ではります。
しかし、3mm位でもOKです。
2×4材は、横幅89mmと決まっているので、
はり上がったときに、きっちり収まる間隔にするのも手です。
ドリルの歯などを間に挟んで、きっちりと同じ間隔ではっていきます。
両端を止めたら、つきに真ん中を止めますが、
木材は歪んでいることも多いので、真ん中も同じ隙間になるようにします。
隙間が広いときは、手で押せば木は曲がるのでその状態で止めればOKです。
逆に狭いときは、隙間にタガネやクサビを打ち込みます。
そして、止めてから外せばOKです。

止めるのは、釘だと抜けてきて危ないかもしれないので
ステンレスのビスを使用。
2×4材の厚さが39mmなので、
ビスの長さはそれ以上、65mmにした。
まず、ドリルで下穴を開けてから
インパクトドライバーでビスを打ち込みます。
下穴用とビス用に二つの電動ドリルがあると便利。
インパクトドライバーは、かなりが勢い良いので、
ビスを打ち込み過ぎないように注意。
ちなみに、下穴を開けないと木が割れ易いです。
下穴はきっちり土台の部分にまで開けると、
ビス打ち込み時に床材の位置が多少ずれても、きちんとした場所に止まります。

周りを化粧板で囲んだら完成。
デッキのサイズは12F×12Fなので
化粧板に使用した板の長さも12Fで角の部分がきれいに収まらない。
そのため予備の2×4材を少し切断して角に使用する。

完成 化粧版の角の部分

予算

2×4 6F 198×99=19602円
2×8 12F 1250×4=5000円
米栂防腐注入土台105角4m 2380×3=7140円
羽子板付束石 700×10=7000円
ボルト 24×10=240円
金具 3.2*40*60 80×10=800円
ステンコースレッド75mm 1550円
ステンネジ 75mm 200入り 1280×2=2560円
ステンネジ 65mm 300入り 1280円
防腐塗料 7L 13800円
はけ、缶 350円
砂利 310×6=1860円
マルチ ?円
12mmのドリル歯 105円
計 61287円

新築中にホームセンターで安い木材を売っていた。
それを買い溜め。
しかし、木材が腐ってしまう前に、真っ先に作り始めた。

ちなみに、2×4 6Fの長さは、店によって
1820mmだったり、1824mmだったりと、まちまちなので、
切らずに使用する事を考えているなら要求意。

失敗
一人でもメンテナンス出来る様にと、デッキを4分割できるように設計したが、
その1/4のデッキも一人では移動させることが出来ないほど重かった・・・。(^^;

化粧版は、1×4材でも良かった。
さらに、4面に施したが、家側の面は不要だったと思う。

雑草が生えないようにと、下にマルチを敷いたが、
雑草用の雨水を通すシートがあることを後で知った・・・。
それに、砂利はかなりの量が必要です。
マルチやシートを止めるピンを買ってしまえばよかった・・・。
さらに、周りが砂地だったため、風が吹くたびに砂が飛び、
砂利はすっかり砂で埋まってしまい、その砂の上に雑草が生える・・・。

木の色を生かしたかったため、透明の防腐塗料を選択したが、
一年もしない間に黒ずみ・色褪せてしまった。
多少、色のついた物のほうが良かったかも。

防腐塗料は、バトンというもの買った。
最初に2回塗り、後は5年おきに塗りなおし、と書いてあったが、
一年で色褪せてしまう感じがする。
他で使用したキシラデコールは高いが、
一年経っても塗った当初のままの感じを維持している。
選択を誤ったか・・・?

このデッキは、その後10年が経過した。
結論としては、SPFはどんなことをしてもすぐ腐る。
雨が大敵。そして、雨が染み込む割れや、木口から腐る。
雨が当たらないように屋根をかけると、かなり長持ちするようになる。
また、防腐塗料よりニスの方が効果がある。
グラインダーなどで表面(特に木口)をつるつるに仕上げて、
屋外床用のニスを塗ると一年経ってもピカピカのままです。
しかし、防腐塗料を塗った後にニスを塗ると、すぐに剥げるので必ず単独で使用すべし。

おそらく、防腐塗料の場合は、雨ざらしのノーメンテナンスだと、5年ほどで半分くらい腐ると思う。
1年に一回程度塗りなおした場合でも、雨ざらしだと10年ほどで半分くらい腐る。
ニスの場合は、かなり耐久性がありそう。防腐塗料の2倍以上もちそうだ。
そして、雨がかからなければ、腐らないと言ってもよい。


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