わざわざ、場末のホステスみたいな服まで着たのに。





宝くじ、買ったことありますか?
月下は数年前に、1万円分くらい買ったことがあります。


占いなんてこれっぽっちも信じない可愛げのない月下ですが、その日の朝は、どういうわけか、ネットで ”今日の占い” なんて見てしまいまして。


『今日のあなたは、クジ運が最高!!友達と一緒に宝くじを買いに行こう。方角は南西が吉。ラッキーフードはタマゴサンド。ラッキーカラーは紫色。』


クジ運が最高?・・・・宝くじ?・・・・ ( ̄¬ ̄*)。。o ○ 
・・・・これは、買いに行くしかない!!今買わずして、いつ買うのだ!!


なんてね、思っちゃったわけですよ。
あんまり薬を飲まない人が、時々風邪薬とか飲んだら、そりゃぁもう、よく効いたりするじゃないですか?あれと同じですな。


”極力控えめに言って、場末のホステスみたいだから” という理由でお蔵入りにしてあった紫色のシャツをクローゼットの奥から引っ張り出してきて着込み、コンビニで、食べたくもないタマゴサンドを買い、うちの診療所でバイトをしていたドクターを無理矢理連れて、南西の方角の宝くじ売り場に出掛けました。いやぁ、急な事だったんで、付き合ってくれる友達がいなかったんですよね(笑)。
ともあれ、ラッキーカラー、ラッキーフード、売り場の方角まで、すべて完璧。もう、ハズレる気がしない。


一緒に行ったドクターが1万円、月下も1万円くらい、買いました。そして、”どっちが当たっても、山分け” ということに決めて、2万円分の宝くじは、うちの神棚に上げておきました。パンパン(←カシワデも打っておいた)。 (-人-) 三億…三億…


そうするとね、なんかもう、当たったような気がしてくるから不思議なものですよね。「一等前後賞、あわせるといくらだ?」 「あ〜〜そしたら何に使う?」 「うちはとりあえず、銀行に借入金返済するよ」 「僕は、実家の診療所を改装する資金にするんだ」 「当たったら、何処に換金にいけばいいんだろ?」 「やっぱ、現金で渡されるのかなぁ?」 「だったら、紙袋ってわけにはいかないから、ジュラルミンのケースとか、いるよね」 「ところで、税金はかかるんだっけ?」・・・・


ちなみに換金場所については、当時、うちの担当だった銀行員のお兄ちゃんに、聞きましたからね。


月下 : 「宝くじって、高額当選者はどこで換金するの?」

銀行員 : 「うちの銀行だったら○○店ですね・・・・っていうか当たったんですか?」

月下 : 「いや、たぶん当たるんだよ。」

銀行員 : 「はぁ・・・・それはおめでとうございます・・・・( ̄∇ ̄;) ハッハッハ…」


さて、いよいよ発表の朝。
新聞に覆いかぶさるようにして番号を確認していった私達ですが、当然、説明するまでもない結果に終わり、私達の妙にリアルな夢は、夢のまま儚く散ったのでありました。以来、月下は一度も宝くじを買っていません。


友達にその話をしたら、「うちの叔父さん、100万円とか、結構あてるんだよね〜」 とのこと。「・・・・でも、100万円分くらい、買ってるけどね、宝くじ。」


( ̄▽ ̄;) あ、そぅ ・・・・。