アミダババアって、何に出てたんだっけ?





月下は小さい頃、お笑い番組や、歌番組を見せてもらえませんでした。あと、ドラマもほとんど見せてもらえなかったなぁ。


例えば 『8時だよ、全員集合』 とか 『ベストテン』 とか 『トップテン』 とか、あと・・・・あれ、何ていう名前だったかな、さんまさんとか、タケシさんとかが、出てたんですよね・・・アミダババアっていうキャラクターが出ていた、あれ、です・・・・だめだ、思い出せない(なのにアミダババアだけは覚えてる中途半端さは、何?)。なんか、ありましたよね。とにかく、そういう番組を一切見せてもらえなかった。だから私、中森明菜って、男だと思ってましたからね。かなり大きくなるまで。Σ(- -ノ)ノえぇ!?


月下パパが、「そういう番組は、見てはダメ」という人だったんですね。理由は、よくわかりませんが、なんでも、”そんなの見てたら、お馬鹿さんになっちゃうから” みたいな感じだったような気がします。まぁ、別に父親に刃向かってまで見たいとも思わなかったので、「あ〜〜ダメなんだぁ」って、鵜呑みにしてましたけどね(ちなみに、お笑い番組や歌番組を見ないで育っても、結果的には充分お馬鹿さんです、念の為)。


もちろん、学校に行ってもその手の話題にはまったくついていけず(当たり前だ)、しかし、だからと言って、いじめられるわけでも、肩身の狭い思いをするわけでもなく、親切な(!?)友達が、志村けんの頭上に、いかにしてタライが落ちてきて、それがいかに大きなタライで、いかに派手な音がして、いかにワクワクしたかを、よくわからない身振り手振りで話してくれるのを、面白く聞いていた記憶があります。


でも、月下ママは、そんな月下をひそかに可哀想に思っていてくれて、月下パパが出張で帰ってこなかったりすると、見せてくれるんですよ、その手の番組を。「今日はパパ帰ってこないから、見よう、見よう」って。月下は、もう見ないことに慣れていますから、別にどうしても見たいわけではないんですけど、月下ママがそう言ってくれることが、嬉しかったですね。「パパには内緒だよ」って。何よりも、”内緒”っていうのが、よかった(笑)。


もちろん、結果的には 『【ヤヌスの鏡】 を、単発で1度だけ見せてもらっても、何の話かさっぱり分からん』 という、当然の結果にはなるわけですけど・・・・

※【ヤヌスの鏡】 ある程度の年齢の人なら知っているであろう、古〜い連ドラ


さて、そんな幼少期を経て月下も無事に(!?)大人になり、そして今、自分が親になったわけですが・・・・


我が家では、テレビ番組に関して子供に何かしらの規制をする、ということはありません。バラエティであれ、アニメであれ、子供が見たいというものを見ます。見ます、というのは、ただ子供に好きなように見せておくのではなく、大人も一緒に見ます。アニメだって、一緒に見ます。ちなみに、今、我が家で流行っているのは 『銀魂』 というアニメです。えぇ、月下も結構楽しみにしていますけど、何か?(笑)


それはともかく・・・・


美しいもの、高尚なものばかりに囲まれて生活できるとすれば、それはひとつの理想かもしれません。しかし、あらゆる種類の物質が、情報が、溢れる今の世の中で、そんな生活を実践する事は、不可能と言ってよいでしょう。


だとすれば、本当に大切なのは、臭いものに蓋をして遠くに追いやる事ではなく、清濁あらゆるものに触れ、それらの中から自分にとって本当に価値のあるものを見極める力そのものだ・・・・と、月下は考えます。もしかしたら、時に自分を守り、時に自分を育てるための力を子供の中に育む・・・・ということこそが、本来の教育というものかもしれません。


そのために親が子供にしてやれる事って、何だろうなぁ〜〜??・・・・なんてことを考えておりますが、まぁ、所詮未熟者の月下ですからね、なかなか難しいですな。でもね、こういうことは、すぐに答えが出なくても、たとえ試行錯誤を繰り返しながらでも、考え続けていることが大切なんだと思うんですよ。・・・・若干、自分を慰めているようにも聞こえますが(笑)、まぁとにかく、そんなことを考えながら、月下は日々生きております。