デビルマン×3、そして、宇宙人の襲来。
息子の学校の歓送迎会に、出席しました。転出する先生のお見送り&転入される先生のお披露目・・・・みたいな感じの懇親会です。御父兄の方なら、誰でも参加してよいのですが、まぁ、ほとんどがPTA役員と、先生方ですよね。
場所は、市内の小さなホテル。会費制のパーティーで、案内状には、『ジーンズ、ジャージでのご来場は御遠慮下さい』 と、書いてありました。ジーンズ、ジャージ・・・・さすがにいないだろぉ〜それは・・・・と思っていたのですが、会場に入ってみて驚いた。いました。いたんです。上下、黒のスウェットの女性。確かに、ジーンズでもジャージでもないけれど・・・・スウェット。そして、「白馬山麓のロッジに1週間滞在していました」といった趣の巨大なリュックサック。中身は寝袋と飯盒ですか?みたいな。
そして、お偉いさん方の挨拶も終わり、バイキング形式の食事が始まりました。食事とは言っても、むしろ歓談の合間にちょこっとつまむ程度なんですが・・・・
しかし、そのスウェット女は違いました。
モーレツな勢いで食べる食べる。懇親会だっ!!つうのに、誰とも話さず、とにかく食べる。食べ続ける。一度に2皿、それも乗り切らないくらいお料理を載せて、一体、何度往復したことか。なんかの、競技ですか?チャンピオン、狙ってますか?くらいの勢い。
まぁね、いいんですよ。食事の時間なんだから。バイキングなんだし。好きなだけ食べればいいんですけどね。
そして、2次会は、カラオケのある居酒屋さんのお座敷へ。
ところが、このカラオケがまずかった。歌ってもいいんですよ、せっかくカラオケあるんだから。でも、みんなそんなには歌わないですよ。いろんな人と話したり、知り合ったり、情報交換したりする、そういう目的の懇親会なんですから。勧められて、「じゃぁ、ご挨拶代わりに1曲・・・・」くらいなもんですよ。
しかし、ここでもスウェット女は違いました。
も〜〜〜・・・歌う、歌う。歌いまくり。うるせーっての。話なんか、ろくに出来ないじゃないか!!第一、なんでこの女、デビルマンなんか歌ってるんだ?それも、なんでデビルマン2回も歌ってるんだ?
あ、静かになったな、やっとデビルマンが終わったか・・・・と思ってふと見るとその女、今度は漬物の盛られた大きな鉢を、胡坐を掻いた膝に抱えて貪り食っている。
こわ〜〜〜いよぉ〜〜・・・。 (T-T ) うぅ…
しばらくの間、悪いモノにでも憑かれたか?という様子でばりばりと漬物を食べていたかと思うと、再びカラオケのリモコンをいじり始め、その日3度目のデビルマン。げんなりして俯いていると、「アタシ、あの女と歌いたいんだけどさぁ〜〜」と騒ぎ始めた。あ〜〜ぁ、誰だか知らないけど、御指名を受けてしまった人、気の毒にねぇ・・・・と思いながら、ふと顔を上げると、その女、月下のことを指差してました(爆)。
どうしたかって?・・・・聞こえなかったフリ。気付かなかったフリ。見なかったフリ。酔ったフリ。寝たフリ。死んだフリ。君子、危うきに近寄らず。関わらないのが一番。
・・・・結局、彼女一人でその日3度目のデビルマンを歌い切りました。
会費を払っているから、何をしてもいい・・・・って話ではないでしょう。およそ、パーティーなり、会合なりといったものには、しかるべき趣旨があるわけで、そこが、ただの飲み会と違うところなんですから。ねぇ?
閑話休題。
PTAの役員なんてものを引き受けてしまったばかりに、ここのところ、やれ懇親会です、総会です、親睦会です・・・・と、いろんな場所に引っ張り出され、いろんな人に会い、いろんな話をしたり、聞いたりするようになりました。
しかし、月下は、比較的狭い人間関係のなかで心地よく生きてきて、それで何不自由なく幸せな生活を送ってきた人間ですから(それが、良いか悪いかは別として)、こういう状況は、時々私を酷く惨めな気分にさせます。まるで、温かく、静かな沼底から、突然掬い出されて、日向のアスファルトに捨てられたような・・・・そのくらい惨めな気分です。
まぁ、そんなことにも、少しずつ慣れていくんでしょうけど・・・・っていうか、慣れなきゃ困る(笑)。慣れたくないけど、慣れなきゃ困る。
世の中には、地球を侵略しにきた宇宙人がいるということにも、その宇宙人が私を指差して「あの女!!」くらい叫んだりするのにも、初対面のジジイが繰り広げるロレツの回らない説教にも、聞いてるこっちが恥ずかしくなるような、あまりにも馬鹿馬鹿しく、そして延々と続くオヤジの演説にも、ただ、話を引っ掻き回すのが大好きなだけの教師にも、根も葉もない噂話をまことしやかに囁き合うオバチャンにも、あんなことにも、こんなことにも、慣れなきゃダメですね。
月下、頑張るよ。 (T-T ) うぅ…
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