不眠症

病名・症状名 治癒 改善 不明 不変 総数
不眠症 6 3 2 4 15

症状について

西洋医学的に言えば自律神経のバランスが崩れると不眠症になります。
 身体の諸器官に対して活発な活動命令を出しているのが[交感神経]で、具体的には、血管を広げ脈拍数や呼吸数を増やして積極的に動けるような形を作っています。これとは逆に、身体の高ぶりを抑えて十分な休養をとらせる命令を出しているのが[副交感神経]で、脈拍数や呼吸数を減らして疲労を取り除いています。この二つの神経を[自律神経]といい、無意識に両者が抑制しあって健康が保たれています。何らかの原因でこの抑制関係が乱れると病気になる訳で、不眠症の場合、夜になれば[副交感神経]が働いて十分な休養を取れる方向に導いて安眠できるはずなのに、それがうまく働かなくなり眠れなくなってしまいます。
 鍼灸では、そのアンバランスを整える治療を行います。

治療方針

鍼灸では不定愁訴の中の一つとして不眠症の治療をしていますが、治らない時は神経内科による抗鬱剤や睡眠薬の併用も検討して頂きます。
 東洋医学的鍼灸術では、昼の陽気と夜の陰気のバランスの崩れを診察し、その段階で問題があれば生活習慣の改善指導を含めた治療をします。さらに不眠症のタイプを以下の五つに分類し、それに応じた治療をします。

  1. 全く眠れない
  2. 寝付きが悪い
  3. 早朝に目を覚ましてから眠れない
  4. 睡眠が浅い
  5. 眠くて困る

「睡眠薬や安定剤の量を減らせる方法はないか」と考えていたところ、就寝中に着用して睡眠を促進する手袋が発売されました。さっそく取り寄せて何人かの患者さんに試して頂いておりますが、少数ですのでデータの集計をする所までは至っていません。メーカーのお話では「赤ちゃんが熟睡している時は手のひらが熱くなっている事からヒントを得て、手のひらを暖めれば[副交感神経]が働いて眠れるようになるのではないだろうか」という考え方で開発したそうです。興味のある方は当院で販売しておりますので、お問い合わせ下さい。


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