- シノザキ=キョウコ少佐(25)
- 302機兵大隊 第3中隊 隊長
士官学校主席卒業後、最高機密である「遠隔誘導戦闘無人機開発部」に配属されたエリート士官。無人機戦術の研究・確立に大きく貢献したRGTのオーソリティーだが、実務経験が皆無なため能力を疑問視するものは多い。
だが、彼女はそうした雑音をまったく気にせず、たぐい希な戦術眼と、研ぎ澄まされた理性を発揮する日を静かに待ち受けている。凛とした姿に隠された性格は、大雑把ですらある。
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- モニカ=シモンズ大尉(27)
- 302機兵大隊 第3中隊 副隊長
士官学校から第一機甲師団に配属され、幾多の実戦をくぐり抜けてきた。第3中隊への配属は、戦闘経験のないシノザキ隊長を補完するためといえる。
シノザキの戦術構想にも興味を抱いている彼女は、マリネリス屈指の実戦指揮官でもある。厳しく、そして優しい彼女を尊敬するものも多い。
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- メイ=シャーウッド中尉(25)
- シノザキの高等部時代からの親友。士官学校卒業後、102装甲車輌隊で多くの戦友を失った。戦いの無益さを痛感した彼女は、RGT構想に惹かれていく。
実戦の中で戦功をあげた彼女の転属先は、シノザキの率いる302機兵大隊第3中隊。親友の片腕として自らの能力を思う存分発揮する彼女が見つける未来とは。
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- マリア=ホワイトヒル中尉(23)
- 元201機械化歩兵大隊のエース。RGTの指揮能力、それも混戦での戦闘能力には絶対的な自信を持っている。エースであったことが示すように、状況への対応速度、実行速度が速い。
明るく行動的、そして表裏のない性格は、僚友からの信頼を受けるに十分なもの。軍に入る前は、両親と共に煌びやかな社交界にいた。そのせいか、時として優雅な振る舞いを見せるか、そのことを彼女自身は疎ましく思っている。
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- シェリィ=チェスターコート少尉(24)
- 火星開発委員会の高級参事官を父に持つ。苦境に立った父を助けるために、マリネリス州立大学法科から士官学校に転入。卒業後、装甲歩兵小隊の指揮官として前線に立つ。
深遠な記憶力と柔軟な対応力を備え、堅実な戦功をあげてき彼女は、第3中隊の中堅として信頼を集める。
マレードの親友でもある。
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- マレード=キティホーカー少尉(24)
- 士官学校時代の先輩モニカ・シモンズ(現第2小隊長)を敬愛し、彼女と同じ配属先をわずかの躊躇もなく希望した。天才的な射撃機能を持ち、優秀なガンナーとして評価されている。
通信技師の資格を持つなど、努力家である。一方、性格は礼儀正しく几帳面・真面目だが、些細なミスをなかなか忘れることが出来ない欠点を合わせ持つ。
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- レベッカ=エンハート曹長(23)
- 積極的かつ情熱的なガンナー。第3中隊の切り込み隊長を自負し、広い視野と面倒見の良さで、周囲の人間の牽引役を務めている。
アスクレウス会戦では壊滅しかけた戦線を叱咤激励で支え、驚異的な射撃能力で撤退を完遂させた実績を持つ。搭乗車両を破壊されること8回。しかし、そのいずれでも負傷することなくすぐに戦場に復帰している。
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- フィリス=エフィンシャー軍曹(24)
- 会戦からマリネリス軍部が重い腰を上げるまでの3年間、最前線(ラビリンタス)で防衛任務を全うした経験の持ち主。幾多の拠点の激戦で生き残ったという事実は、「彼女と共にあるかぎり死なない」という思いを同僚たちに芽生えさせた。
何事にも冷静で、時として優雅にさえ見える。緻密な防衛技能は、彼女の持つ軍医(外科医)としての姿と重なる部分がある。
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- ユン=メイファ伍長(21)
- アルカディア出身。11年前のオリンポスの攻撃により、兄と母を失う。マリネリスに移住した彼女は志願兵として従軍し、第3機兵連隊シモンズ小隊に配属された。卓越した動体視力を持ち、射撃能力、センスともに高い評価を受ける。
RGTへのこだわりが強く、フォルム、スペック、運用思想、名前・・・徹底的な持論を展開する。その明るさと元気が、部隊のムードメーカたらしめている。
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- シーナ=ヴィセット(24)
- 302機兵大隊における戦術運用の要「CAD」の開発主任「ポラード=ヴェセット」の長女。彼女の歯に衣着せぬ物言いは、常に強者と不道徳者にのみ矛先を向けている。誰よりも先に答えに辿り着くが、その説明に苦労する・・・ある意味天才肌なのか。
CADの研究開発を運用レベルで牽引した実績を持つ、ソフトウェアのスペシャリスト。第3中隊では、実戦レベル、ユーザーレベルでの豊富な経験と、技術者としての知識を総動員し、シノザキのテクニカルアシスタントとしても活躍している。
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- レナ=セイダーマン(23)
- COMSTAT・RGT工学技師
機体評価のために、マーチンホーカー社から派遣された技師チームの副主任で卓越した整備技能を持つ。実戦評価に際しては、自らCOMSTATの操縦を行い、RGTの柔軟な機動性と即応性とを実演して見せた。その能力を買われ、新部隊に引き抜かれた。
シーナやユンとRGT談義が始まると、止まるところを知らない。努力家である彼女だが、無人機の名前の付け方に関して、周りからやや白眼視されることも・・・。
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- エリス=アンダースン(23)
- 州立大学大学院に在籍、自然環境推進部(惑星開発委員会直属)で、調査・探査を行ってきた。戦争の長期化、それに伴う経費削減のあおりを受けて、軍部の自然環境管理課へ。RGT運用能力が認められ、環境管理官を兼務する形で302機兵大隊へと配属された。
ひたむきで一生懸命、なによりめげない自立心の持ち主。
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- ナタリー=ボート(22)
- 潜入偵察部隊出身。その出身が示すように、諜報・索敵の能力も高い。緊張の連続や逆境にあってもその力は衰えを見せない。耐久訓練では、常に最上級の成績を収め、戦場での安定感もある。マリアの率いる部隊に命を救われたことがあり、それ以来彼女を姉のように慕っている。
目を細めながら話す仕草、一生懸命に話す真摯な態度、語尾のところで微笑む口元が魅力的。
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- セシリィ・メルクォーター(22)
- 統合作戦本部出身。兵装管理・情報処理・補給調整・統計編集などに対する集中力は抜群。相手の主張を過不足なく汲み取る能力に長けているのは、仕事のせいか、生来の物か。同僚を励ますために受けた特殊訓練の結果、RGT管理能力を買われ302機兵大隊へ転属となる。新設に伴う内省管理だけではなく、新戦術の理解も深い。その能力故に、上官達からの信任が厚い。
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- クレア=ケイツ(20)
- マリネリス開発局長の娘。幼いときから慣れ親しんだ航空機の技量を認められ、実験航空団に入る。その後ラビリンタス方面軍第433航空隊で、無人戦闘技能を身につけた。操縦センスを軸として、総合的にバランスの取れた才能を示す。
多少のことでは動じず、おおらかでポジティブ。
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- エミリア=ディクスン(20)
- 輸送護衛部隊出身。第7機械化歩兵師団第11機甲連隊長であった、故カール=ディクスンの妹。優れた洞察力と状況判断適性を持つが、実戦経験は浅い。戦闘という未知の世界で、自分の感覚がどのぐらい正しいのか・・・
思い詰めやすく、意見をしまってしまうため孤独になりがちだった彼女も、第3中隊の仲間の中で少しずつうち解けてきた。
彼女の兄に救われたマリアは「彼女は兄の遺志を継ぎ何事においても真剣に取り組んでいる。大成しないわけがない。でなければ、我々上官が無能だと言うことだ」という。
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