- 時代背景
- 300年後の火星。
小惑星帯から導かれる巨大な氷塊を用いた水作り、宇宙反射鏡を用いた地表への太陽光、バイオマスによる大気組成の調整・・・数々の技術を駆使して行われるテラフォーミング。
200年の時をかけ、赤い星火星は、緑の衣を纏い、海をも抱く星へと変わっていく。
そして、火星は第二の地球として・・・
テラフォーミングが行われているとはいえ、大気圧は0.7気圧程度。酸素濃度も低く、荷電粒子線や紫外線か高レベルで存在する世界。
人類の生活圏は、ワールドハウスと呼ばれるドーム都市や地下都市に限定されている。
そういった環境下でも、人類は戦いの火種を見つけ、それはやがて大きな炎へと姿を変えた。
オリンポス紛争・・・タルシス−アルカディア両自治州の間で交えられた最初の砲火。アルカディアを併合したタルシスは、オリンポス自治州誕生を宣言。その力は、外側へと流れ出した。
開戦から3年がたった2357年6月、それまで劣勢を強いられてきたマリネリス連合軍が反転攻勢にでる。
「ブルーブレット」と名付けられたこの作戦には、これまでにない規模で人員・兵器が投入された。迎え撃つタルシス軍との間で、戦闘は熾烈を極める。その目標は、オリンポスの擁する重工業都市「DFA115バイオラ」、赤い大地に横たわる、美しき青紫の土地。
シノザキキョウコを先頭に、302機兵大隊第3中隊はその中でどんな戦史を刻むのか。